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マルク・ブロックとは
影響力 | |
作品 |
- マルク・ブロックとは?
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マルク・ブロック(1886-1944)はフランスの歴史学者です。
アナール学派(地理学・経済学・社会学など他の学問にまたがった歴史研究を行う学派)の創設者の一人です。
中世ヨーロッパを専門とし、社会関係などを扱う社会史を得意としました。
経歴
出生~学生時代
- 1886年
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フランスのリヨンに生まれる。
実家はユダヤ系の家柄であった。
父は古代ローマを研究する歴史学者で、リヨン大学の教授を務めていた。
- 1904年
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高等師範学校に入学する。
社会学者のエミール・デュルケムに影響を受け、のちのアナール学派創設の基礎が築かれる。
ここで歴史と地理の教授資格試験に合格する。
- 1908年
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ドイツに留学し、歴史学を学ぶ。
- 1909年頃
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ドイツから帰国し、チエール財団の研究者となる。
ここでは、主にイール・ド・フランス地方の農村社会について研究した。
リセの教員時代~第一次世界大戦
- 1912年
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モンプリエのリセの教員となる。
アンリ・ベールが主催する『歴史総合評論』に記事を連載する。
- 1913年
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アミアンのリセの教員となる。
『歴史総合評論』の連載が書籍化される。
- 1914年
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第一次世界大戦が発生する。
ブロックはフランス軍に招集され、ドイツ軍と戦う。
ストラスブール大学・ソルボンヌ大学の教員時代
- 1919年
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ストラスブール大学の助教授となる。
ここでリュシアン・フェーヴルと出会う。
- 1920年
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論文『王と農奴』により学位を取得。
ストラスブール大学の教授となる。
- 1924年
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『王の奇跡』を発表する。
- 1929年
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リュシアン・フェーヴルとともに『社会経済史年報』を創刊する。
これがアナール学派の始まりとなる。
『社会経済史年報』の編集委員には、歴史学者のアンドレ・ピガニヨル、ジョルジュ・エスピナス、アンリ・ピレンヌ、アンリ・オゼールの4人に加えて、社会学者のモーリス・アルヴァクス、経済学者のシャルル・リスト、政治学者のアンドレ・シーグフリート、地理学者のアルベール・ドマンジョンがいた。
- 1931年
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『フランス農村史の基本性格』を発表する。
- 1936年
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ソルボンヌ大学の教授となる。
経済史を担当した。
第二次世界大戦~死亡
- 1939年
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第二次世界大戦が発生する。
ブロックもフランス軍に動員される。
- 1939年~1940年
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『封建社会』全2巻が発表される。
- 1940年
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第二次世界大戦におけるフランスの敗北を分析した『奇妙な敗北』を執筆する。
- 1944年
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第二次世界大戦中、フランスでレジスタンス活動を行う。
ゲシュタポ(ドイツの秘密警察)に逮捕され、銃殺される。
- 1949年
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リュシアン・フェーヴルによって遺作『歴史のための弁明』が出版される。
特徴
特徴
専門分野は中世ヨーロッパで、社会関係などを対象とする社会史の研究を得意としました。
また人間の思考・心情を研究対象とする心性史の視点を取り入れることもあります。
歴史学に関連する他の学問についても知るべきだと考え、実際に民俗学・言語学などの視点を研究に取り入れました。
比較史(複数の地域を比較して考察していく歴史研究)の手法を用いるのも特徴です。
フランスの軍人でもあり、最期はレジスタンス運動の末に銃殺されました。
学問上の功績
アナール学派を創設するなど、歴史学の研究対象の拡大に貢献しました。
共同創業者であるリュシアン・フェーヴルとともに、アナール学派の第一世代を牽引しました。
当時の歴史学は政治史・軍事史などに偏っていましたが、経済史・心性史・社会史などのジャンルを普及させていきました。
ブロック自身も、これまでの常識にとらわれない歴史研究を行いました。
その功績は大きく、歴史学の発展に大きく貢献したと言えます。
代表作
- マルク・ブロックの代表作は?
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代表作は『王の奇跡』、『フランス農村史の基本性格』、『封建社会』などです。
また遺作である歴史哲学書『歴史のための弁明』も有名です。
王の奇跡
『王の奇跡』は、1924年に発表されたマルク・ブロックの作品です。
『奇跡を行う王』というタイトルで呼ばれることもあります。
中世のイギリス王・フランス王の治療儀式(王が手で触れることで、瘰癧が治療されると考えられていた)に注目し、王権について研究しました。
フランス農村史の基本性格
『フランス農村史の基本性格』は、1931年に発表されたマルク・ブロックの作品です。
農村史に分類される作品で、11世紀~18世紀のヨーロッパにおける農村を研究し、類型的・段階的に分析しました。
封建社会
『封建社会』は、1939年~1940年に発表されたマルク・ブロックの作品です。
全2巻で構成されました。
これまでの封建社会研究は法制史に偏りがちでしたが、本書は封建社会を様々な視点から分析しました。
フランス、ドイツ、イタリア、イングランド、日本などの封建制が比較されました。
歴史のための弁明
『歴史のための弁明』は、1949年に発表されたマルク・ブロックの作品です。
ブロックの遺作であり、リュシアン・フェーヴルによって編集され、出版されました。
未完成の歴史哲学書で、ブロックの歴史観が記されています。
おわりに
マルク・ブロックは、当サイトの「有名な歴史学者7選」に選出されています。
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